方法序説

4月 8th, 2005 § 2 comments

この手の試みは最初が肝心なのだと思うが、最初が肝心だと思ってしまう時点で何らかの呪縛に囚われているのであり、呪縛にとらわれているがゆえにこの選択となるのである。近代がまだ(私の)世界を覆っているからであろう。本書は次の一文に始まる。

良識(bon sens)はこの世のものでもっとも公平に配分されている。

人間だれしも慎重に、注意深く、正しく精神を働かせるかぎりにおいて、必ず真理に到達し得るということである。ここで重要なのはただよき精神を持つだけではなく、働かせねばならないということである。

方法的懐疑の結果(私は疑う、ゆえに私は存在する)が本当に真であるのかについては知らない。正直なところどっちでもいいとさえ思う。むしろ、この、デカルトが体験したであろう興奮を追体験できることに、本書の醍醐味はある。駁されようが覆されようが決して衰えることのない、名著だけが持ち得る力であろう。

デカルトが方法の確立後直ちに行ったのは、神の存在証明だった。これは他ならぬ時代の要請である。自分がもしこのような方法を見つけたら、一体何をするだろう。ん〜。

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§ 2 Responses to 方法序説"

  • ksakai より:

    おおっ、新コーナー。
    岩波文庫とはいい感じですね。
    岩波文庫を買う、本棚に並べる、というのは、
    それを読む以上にわくわくする行為だったりする気がします。
    今後の更新を楽しみにしています!

  • 店員K より:

    ありがとうございます。
    ぼちぼちいきたいと思います。

    >岩波文庫を買う、本棚に並べる、というのは、
    >それを読む以上にわくわくする行為だったりする気がします。

    そうなんですよね。
    微妙に手に入りにくかったりするので、
    古書店で探す楽しみもあります。
    かと思えば突如
    「重版再開」とか、
    「リクエスト復刊」とかって、
    ちょっとだけ刷ったりして、
    そのヤキモキ感がまた。
    というような理由で「岩波文庫」を選びました。

    だいたい5000冊ぐらいはあるようです(未確認)。
    毎日更新したとして…。
    ん〜。
    一年って何日だったっけ…。

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