ロレンス・スターン作、朱牟田夏雄訳『トリストラム・シャンディ (上) 』
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とりあえず、トリストラムはまだ産まれていません。
表題を直訳すれば『紳士トリストラム・シャンディの生涯と意見』のようですが、正確には『紳士トリストラム・シャンディの生涯と意見とその周辺』といったところ。「意識の流れ」ではなくやはり「物語の流れ」、意識は通常このようには流れません。ただし、物語は理想的に流れます。他の物語たちが断念せねばならなかった支流をもあきらめることなく。
読みどころ満載ですが「悪態」の蒐集に関する下り(とそこに至る流れ)と「鼻」の仮説に関する考察(とそこに至る流れ(とそこからの流れ))については特に拘泥したいところです。「鼻」については上巻(原書では第三巻)では収まりませんでした。おそらくこのまま結論は出ないと思いますが、「鼻が妄想を生むのか、妄想が鼻を生むのか」の問題についてはゴーゴリが詳しく論じているところですので、いずれまた、ねっとりと。
Posted at 2005. 6.15|コメント(0)
