鯖書房 » 岩波文庫部 » 赤版 » ギリシア・ラテン文学 » ウェルギリウス作/泉井久之助訳『アエネーイス (上)』
トロイの木馬とローマ帝国にはさすがに(中学の教科書で習った)憶えがありました。
しかしトロイア戦争の敗残者が落ち延びて…というのがローマの始まりだったとは、本書ではじめて知りました。
いかに自分が歴史に関心の無い中学生だったか、点のエピソードが線としてつながっていなかったか、隠しておくには恥ずかしすぎることならばいっそ話のとっかかりにしてしまえというやつです。
さて上巻は、落人アエネーアース一行の漂流記です。
せっかくなので地図帳をひろげて行程を確認、ペロポネソス半島とイタリア半島の位置関係が頭に入っていなかったことも確認。
イタリア半島のつま先→シチリア島のもうすぐ南がアフリカ大陸の北端。こちらは位置はまぁともかく、こんなに近いとは思っていませんでした。
本書ではじめてといえば、カルタゴという土地の因縁もようやく学習しました。
一昨年たまたま行ったチュニジア料理店で、塩野七生を読んでいる連れ合いは店の人とカルタゴについてにこやかに談笑しているのに、私はカルタゴがアフリカ大陸の地名であることすら認識していなかったのでした。
知らなくても死にはしないのですが、話のきっかけとしてあのとき既に本書を読んでいればなぁと。
散文体訳ではないことがむしろ売りらしいのですが、頭のなかで句点をいったん消去しないことには、リズムに合わせているとおかしなところで文節が切れるので意味を追うのがかなり難儀、けれども個人的には地理の勉強としてためになっています。
Posted at 2007. 2.12|コメント(0)
