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ロック著/服部知文訳『教育に関する考察』

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300年以上前の著作ですが、古くなってはいません。
訳者あとがきの昭和42年当時は時代遅れ扱いだったのかもしれませんが、平成も20年になった現在の日本では、堅実で無難な育児書として十分に「実用書」だと思います。
頁数からすると相当な充実内容で、身体の鍛錬やら粗食の薦めやら交友関係やら学習やら躾やら、将来あてのない職業(物書きとか)に就かせないための心得および経済観念の仕込みかたについてまでも、かなり具体的に広範囲にカバーしています。これ1冊で10冊分以上の育児書に匹敵するのでは。
小さい子供さんのいる、仕事に忙しい親御さんの通勤のお供に。とくに私学受験を真剣に考えている(なるようになるとは達観できない)向きに。

ちょっとびっくりするくらい(今となっては)頓狂に見える部分がなくて、たいした影響力を保持しているらしいことが窺い知れるのですが、それでも、時間の篩にかけられたらしい楽しい細部も少しだけ、あります。
『人間知性論』を読んでいて、なぜかは分からないけれど著者はパイナップルにえらい思い入れがあるらしいのが印象に残ってはいたのですが、子供に食べさせるのにメロンや桃は悪玉扱いで苺やサクランボは安全という著者の基準、どこから来ているのでしょうか。
なぜ良いか悪いかについてはとくに深く言及されないので、このあたりの出典は気になるところです。

Posted at 2008. 2.16|コメント(0)


ロック著/服部知文訳『教育に関する考察』
 ロック著/服部知文訳
 教育に関する考察
 岩波文庫

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