鯖書房 » 岩波文庫部 » 青版 » 日本思想 » 大林太良編『岡 正雄論文集 異人その他 他十二篇』
「民’族’学と民’俗’学とは、ぜんぜん別のものです。混同しないように」と大学時分に(複数の)教授から教えられ、具体的にどう違うのか説明を受ける機会もあったのですがしかし、あれこれ説明されてもいまひとつスッキリと整理がつかず、ともかくどうも、どちらもかなり政治がからんでくるらしい…という印象だけが残り、「族」にも「俗」にも深く首をつっこむことなく放ったらかしてありました。
そして、本書を読んでそのうやむやが解消されたか、というと。
やはりそれはうやむやのままです。
せめてどちらか一方にでも入れ込めば差異も見えてくるのでしょうか。
どんなに鮮やかに解説されても、そもそも関心をもっていないと「違い」は分からないことを思い知らされました。
ただ、本書を読んですこしほっとしました。
68p. 日本文化がすでに混合文化であり、いくつかの異系種族文化を分析し再構成する可能性があり、またそれが、日本固有文化の解釈にとって、きわめてたいせつであるという認識が重要なのであって(…中略…)
日本文化の基礎構造は多元的累積的であることをふたたびここに力説したい。
「固有」を見出すことにかける情熱はやはりさっぱり分からないものの、その立ち位置は、そんなに窮屈なものでもないのだな、と。
Posted at 2006. 2.16|コメント(0)
