そして僕らは途方にくれる
鯖書房 » 読書部 » ミステリ » 矢野龍王,極限推理コロシアム,講談社ノベルス(ネタバレあり)
裏表紙のあらすじから。
「二つの館に強制的に集められた七人の「プレーヤー」たちに「主催者」は命じるーー「今から起きる殺人事件の犯人を当てよ」ーーもちろん、被害者もプレーヤの中から選ばれる」
補足すると、館は「夏の館」「冬の館」と呼ばれ、殺人事件は、双方で同時進行的に起こる。それぞれの館に7人。そして相手の館よりも先に事件を解決しなければ、待っているのは死である。館同士は端末機を通じて接続されており、情報の交換は自由。出さなければもらえないし、かといって、出しすぎると自爆する、もちろんそのあたりはかけひきとなる。
状況としてはこれ!を彷彿とさせ、こっち!の線もありうるな、と。また、最近はこんなの!もあったので、「意外な犯人」という条件をクリアしようと思うと、どれかに抵触するのではないかとドキドキしたが、そういうことはなかった。
いつ殺されるか分からない、情報は最小限しか与えられない、と、タイトルも示すとおりの極限状況に置かれているにも関わらず、登場人物たちは妙に淡々としている。そのあたりに違和感を覚えつつも、サクサクと一気に読んでしまった。主人公(語り手)の環境があまりにも曖昧というか漠然というか「どうしたらいいのか分からない」感が強いので、作者はどうやって決着をつけるつもりなのだろう、ミステリとして、物語として、という少しいけずな興味がふつふつ沸いてくるのだ。特に「冬の館」側の情報が得られなさすぎる。
結末はといえば…。
Posted at 2004. 4.18|コメント(0)