フィレンツェ史 (上)

Posted on 金曜日, 2月 26th, 2010 at 6:12 AM

官職名の訳語例(p. 20)と献辞の部分で、これは黄版並みに読むのが辛いかも…と不安になりましたが、本文はそこまで時代がかっていなくて安堵、
とはいきませんでした。

鳥でもここまで酷くはないだろうというくらい見事に右から左へ抜けて行きます。人名も出来事も場所も。

各巻冒頭部分でだけ意識が戻り、あとはずっと舟を漕いでいる気分です。

各巻冒頭というのはだいたいこんな調子↓

(p. 199) ローマでは争いのために、あらゆる市民仲間の平等が一転して,賛嘆すべき不平等に変わったのに、フィレンツェではそのために市民は不平等の状態から驚嘆すべき悪平等のそれに顛落させられた。こうして事の成行きに違いができたのも、ひとえにそれぞれ両都市の平民たちの目指した目的が違っていたからなのである。ローマの平民は、貴族と提携して最高の栄誉を得たいと考えていたのに反し、フィレンツェのそうしたひとたちは、自分たちだけで政権を壟断して、貴族たちにはいっさいの分前をやろうとはしなかった。

この目線に違和感をおぼえるか新鮮さを感じるかは人それぞれとして、
これがあるから、面白いと私は思いました。

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