Archive for 3月, 2011

イギリスにおける労働者階級の状態 (下)

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(p. 86) 彼らは、やめる許しが出るまで、朝から晩まで汗水流すほかにはくらしかたを知らなかった。またつかれていないのかという質問は、彼らには耳にしたこともないもので、その趣旨がまったくわからなかった。

具体的な労働・生活状況の描写よりも更に怖かったのはこの下りでした。
ただ、この「慣れる」ことについては掘り下げられません。

イギリスにおける労働者階級の状態 (上)

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眠れます。
(つまらないという意味でも難解という意味でもありません。)
余震と(計画停電に合わせて)不規則になっている生活と寒さの中ではむしろ避けるべき本かと思ったのですが、エンゲルスは就眠を妨げません。
マルクスで眠れなくなるのは題材や論調の問題ではどうもないらしいということが分かりました。

冒頭から(特に衛生面での)悲惨な事例が始まり、それはずっと続きます。
p. 266辺りから、誰にとっての悲惨なのかちょっとひっかかる箇所が出てきたような気もしますが。

経済学原理 (三)

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第2巻の話題を引き続き、丁寧に掘り下げます。
著者が居所(国)を転々としていたせいなのか、ある国の内側ではなく、よその国との関係に特に重点を置いて話は展開します。

(p. 122) 「貿易を公開すれば、富はすべての国で自然に平衡に帰するのはたしかであり、不利な貿易差額の恐怖は単に陰鬱な想像の結果にすぎない。」と言われると想定せよ。……この異論にたいしてはいくつかの回答が可能だろう。その第一は、各国民が不安を覚えるのは、この種のバランスを阻止しようとするためだ、というものである。というのは、バランスはここでは富の平等と解されるからである。そしてそんな平等にされてはたまらないと考えるのは、もっぱら富裕な国民である。……富裕な国民にとっては、制限とか、関税とか、禁止とかの手段によって有害な通商関係を切り捨てることが利益になる……第二の回答は、貿易の公開は期待される効果をもたないだろう、なぜかといえば、それはたとえあらゆるところの勤労ではなくとも、すくなくともある国々のそれを破壊するだろうからだ……貧しい製造者が、自分の働いている部門(の製品)が国外から供給されるため、仕事を見つけることができなければ、彼は外国人の気紛れが自分の労働への需要をおこさせるまで生きてはゆけない。……第三の回答は、どの国民でも、その隣国のすべてから相互的な(貿易の)許可の保証をえないで、あらゆる種類の外国品の輸入にたいして港を開いているとすれば、そういう国は、おもうにはなはだ速やかに破滅するであろう……工業を促進するためには、為政者は許可するとともに保護するように行動しなければならない。

(p. 125) 種々の国家が存在するかぎり、利害関係もさまざまであるにちがいない。これらの利害関係を総括する一人の為政者がいなければ、一般的福利というようなものはありえない。そして一般的福利というものがなければ、各利害はそれぞれ別個に考慮されなければならない。

そして、以下中断です。

地震の為ではありません。

現住所の最寄り図書館は品切岩波文庫をけっこう持っていると喜んでいたのですが、まさか第3巻までしか蔵書がないとは…。
全7巻だそうです。
この先の転居先図書館であと4冊を今世紀中に借りることがかなうのか。
むしろ図書館が完全ネット配信化するであろうことに期待でしょうか。

そしてこれは地震の為ですが、食糧確保の見込みが危うくなってきたのでこれから買い出しに行ってきます。

経済学原理 (二)

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商工業の話ですが、主に貿易とからめて大づかみにその推移パターンを追っているせいか、まるで古さを感じません。

時代を感じるのは奴隷という単語くらいです(ただし過去の事として出るのみ)。

貿易によって富裕になった国がライバル勃興によって不利になったときどう対処するか(第二十三章他)
一、不利になった部門を放棄して輸入に切り替え
二、ライバル商品の輸入を禁止する
三、関税をかけて時期(ライバルが贅沢に走り始めるのを)待つ

耳に馴染んだ状況・対処法が頻出。
今はまさに近代なのだなぁとまたしても再確認しました。

ところで、たぶんこれはハズレた仮説とされているかと思いますが、

(p. 172) 大まかな施政のもとでは、人口は増加するだろう。だから為政者は生活資料の供給にたいしてつねに目を配っていなければならない。倹約な治世のもとでは、為政者が勤労の余剰な生産物をさばくすべての経路を開かなければ、人口は減少するであろう。その理由はこうである。国内での支出の減少は、仕事の減少である。またこれはこれで人民の減少を意味する。なぜならそれは人民を生かす生活資料の流通を妨げるからである。

どこで読んだかもう忘れてしまいましたが「マルサスの論理を地で行っている唯一の国」と戦前に言われたことのある日本に、このざっくりした仮説も当てはまるのでしょうか。

経済学原理 (一)

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さすがにこのくらい昔(1767年。『国富論』のさらに10年前)に書かれたものなら物珍しい話が読めるのではと期待しました。

この巻にとくに珍しい昔話はありません。が、今よりずいぶん取扱う範囲が広いのがなにやら目新しく感じられ、経済学というのは元々、政治経済学から始まっている、というのはどういう事かがよくわかる本でした。