Archive for 1月, 2007

遊女の対話 他三篇

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これもまたどうして版元品切れにしておくのかふしぎな1冊です。
ひねくれた新刊書が氾濫しすぎているからという配慮なのでしょうか。

(p.23) まず趣味よく身を飾り、妙なことはこれっぱかりもしないようにし、みんなに愛想よくする、しかしお前のように大声で笑ったりしちゃいけない、(中略)騙したりせず、(中略)酔っぱらったり、ぶしつけにご馳走を無闇とつめこんだりしないで、がぶがぶじゃなくて、少しずつしずかに飲むのさ。(中略)それから必要なこと以上にはお喋りせず、(中略)逆に冷淡になったりはしないで、お客をうっとりさせ、いい人にすることだけに努めてるのさ。

なにやら、おととい立ち読みした娘さん雑誌にあったプリンセスの心得だかお嬢様の心得だかを思い起こさせるのですが、
これは母が娘を諭して語る「ナンバーワン芸者になるための秘訣」です。

神々の対話

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今この時勢に岩波書店としてこれを版元品切れにしておいてどうするの、と泣きたくなりました。
まだあと10冊ほど未読のうちに言うのは早まり過ぎかもしれませんが、岩波文庫の本ジャンル中ベスト1だと思います。

【表題作】
ずっと尾張(名古屋)方言における「馬鹿者」だとばかり思い込んでいた「たわけ」にこんな用法もあったとは…
詳しくは大きめの国語辞書等をご参照ください。

【併録「トクサリス」】
友情について、各自5つの逸話をギリシャ人ムネーシッポスとスキタイ人トクサリスが披露し合うのですが、これがギリシャの友情だよとしてムネーシッポスが語る5つには持ちつ持たれつな話がひとつもなく、ことごとく、片方が相手にすべて(財産とか人生とか命とか)を捧げ尽くすパターンばかりなのは何故なのでしょうか。
それもまた「友情」というのならば異論はないのですが、友情とはつまりそういうものとまで言われてしまうと、これはどうもなにか、友情とは別のものに見えてくるのですが。

そしてトクサリスが紹介する実例の方も、なんだか代わり映えしない…と思いきや最後の話で見事にすくい投げを食わされました。
火災からの救出で妻子よりも友人を優先させた男が、非難の声に対して答えた台詞。

(p.234)後になって他の人がアバウカースを責めて、何故子供だの妻だのを見捨ててギュンダネースばかりを救け出したのか、と訊ねたとき、彼は答えて、「だが子供というものは、また後々に出来ることもあろう、それに果たして立派な者になるかどうかも確かではない。然るに長い月日を費してもこのギュンダネースみたような友人は、またと見つけることは出来ないだろう、僕はあの男の友情は何度となく身に沁みて験し知っているのだから。」

たしかにこれは友情としか呼びようがない。
生き物としての(繁殖優先)ロジックから見事に脱線。

【併録「歴史は如何に記述すべきか」】
ひょっとして新訳版の準備中なのかもしれませんが、自虐とかオヤジ慰撫とか喧しかった時期に重版かけて欲しかったなぁと残念です。

(p.273)阿諛追従を以て現代の人々を喜ばすために書くべきものではなく、真実を以て未来の希望に向って書くべきものである。これが正しい歴史を書くための規矩であり準備である。

現役やご隠居はひとまず置いておいて、次の世代が閉塞感につかまらないこと、が「教科書」の要点だろうと考えている身としては、「親」になったら必読の1作だと思います。

【併録「無学なる書籍蒐集家に與う】
自分への戒めとして引用したい箇所だらけです。

干し柿(半生)とバニラアイス

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最初のひとくちは、ちょっとベタ甘くてこれは失敗だったか、と後悔しかかったのですが、食べ進むにつれてなんとも言えない絶妙な取り合わせじゃなかろうかと思えてきました。
干し柿の季節には、年に一度の恒例にしたいなと。

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今回は半生タイプの「あんぽ柿」と合わせましたが、市田柿でもいけるのでは。

(→あんぽ柿入手先:パンドラファームHP)

変身物語 (下)

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無理強いが幅を利かせていたは上巻とは打って変わり、下巻は恋愛もの状況設定カタログのようです。

立ちふさがる様々な障壁
・同性
・生き物以外(彫像とか)
・近親
・相愛→死別

しかしいろいろあるけれどどうももうひとつ、やるせない話だなぁと思えるものには出くわさないな、
と半ば作者をあなどりかけていたところで、5分の3あたりの箇所(恥ずかしいので頁数は書けません)、ありました、グッときてしまう話が。

どのエピソードにひっかかるかで読者のセクシャリティが垣間見える1冊です。

チョコレートチーズケーキ

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原材料表記(→パパジョンズ:チョコレートチーズケーキ)を手がかりに、バレンタインの予行演習ということで。

そもそも元のレシピを知らないので「2倍のチョコ(ココア)」がどれほどの量なのやら…
とりあえず今回は20g使ってみました。
牛乳については、最後に表記されているのでまぁ大量に入れることはないだろう、と大さじ1杯ていどを。

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見た目(色合い)と食感は申し分ない仕上がりです、が。
どうもなにか、ひと味、足りないような…
ココアの濃さについては、まぁこんなものかなと思われるのですけども、
さてこれはココアのメーカー差異によるものかそれとも…

考えてみると本家本元のチョコレートチーズケーキを長らく食べていないので、お手本についての記憶がもはや曖昧なのでした。

末永く続いてほしいお店なのでひさしぶりにオリジナルのを奮発しようかと思います。

フライパンで豚まん

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たしか1年くらい前にも蒸し器を買おうかどうしようか悩んだ憶えが…あのときは鬼まんじゅうがきっかけだったでしょうか。
今回もずいぶん迷ったものの結局このレシピを見つけて、蒸し器はふたたび見送りとなりました。

(→李花さんによるジューシーな焼き肉まん:COOKPAD)

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予想以上に食べごたえのある豚まんになりました。
皮の焦げた部分がなんとも旨い。
ちょっと素手では食べづらいので箸は必須ですが、蒸した中華まんには無い美味しさです。

変身物語 (上)

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アポロドーロス『ギリシア神話』の解説に「従来紹介されてきたギリシア神話は、のちのヘレニズム時代の感傷主義の影響を受けた甘美な物語が多い。(岩波文庫解説総目録p.602)」とあるのは、具体的にいうと本書を指しているのか、とはじめ思ったのですが、岩波文庫における発行年からゆくと、こちらのほうがだいぶん後でした。
中身にしても、よくよく読み返してみれば、感嘆符「!」が多かったり饒舌だったりはするものの、起きている事はほとんど殺しか無理強いか無体ばかりなので、「甘美」ではない。
饒舌と感傷的とを混ぜっ返しにしていたための早合点だったようです。

さてしかしそうすると、従来紹介されてきた甘美な、に該当するのは…と本棚を眺めてみたのですが、どうもよくわからないのでした。
酔っぱらったようなのが多かった印象はある(赤107番台くらいまで)ものの、酔っている事と甘美はイコールなのでしょうか。
ちょっと違うような気がするのですが。
そもそも槍玉に挙がっているのは岩波文庫版ギリシア神話でない、のかもしれません。

それはそうと、アポロドーロス『ギリシア神話』と共通の挿話をどう紹介しているか、作者の志向の違いが、単に字数の多少という以外にも現れていて面白いです。

かならずしもアポロドーロス作のほうが簡潔なわけではなく、クレタ島の話などは、妃パシパエが牡牛をたぶらかすのに用いた道具を具体的に解説しています。
テセウスが迷宮につかまらない為に実際のところどうしたのか等も、オウィディウスは詳しく触れていません。

そしてアポロドーロス作ではさらっと流しているだけなのにオウィディウス作だと「なんだかみょうに作者の筆力がかかっているような…」不穏な気配がするのはプロクネとプリメラ(鳥に変わった姉妹)の章です。2千年前のエログロ。
もし私が年取った男で、うら若い娘さんに「これからギリシャ神話を読むとしたら、おすすめはどれですか?」と尋ねられたなら、絶対にオウィディウスを推薦してはならない(SM嗜好ヒヒ爺と嫌悪されるおそれがある)、要注意と肝に銘じました。

ギリシア神話

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ほぼ分類番号の順に沿って手をつけてきたのは、あまり賢明ではなかったかもしれません。
『イリアス』より『オデュッセイア』より『神統記』よりもまず本書を読むべきでした。
それほど新しい発行でもない(1978年改版)のに2007年1月現在もちゃんと新刊として入手できるのは、けっして伊達ではないと思います。

ギリシア神話中の全エピソードがごくコンパクト(本文200頁ほど)にまとまり、当然のことながら、掘り下げた描写などはほとんどはしょってあります。

登場人物はむやみやたらに多いので、ざっと目を通しているともう誰がどうしてどうなったのやらわけが分からなくなりそうなのですが、ところがしかし、せかされることなくトロトロと読んでいると、これが、各挿話を詳しく描き込んだタネ本より却って面白いかもしれないという気がしてきました。

これまで本ジャンルでは幾度となく「なぜこの設定で、ほかを差し置いてこの場面にスポットをあてるのか。私としては読みたい(観たい)のはむしろ…」とがっくりさせられてきたので、「行間はお好きなように想像してください」といった体裁の本書は性に合いました。

3台目のハンドミキサー:EUPA TSK-937C80(W)

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やはりビーターは2本あったほうが良いのでは、そしてなるべくゴテゴテしていないデザイン、ということでこれを購入しました。

(当該のハンドミキサー:Amazonのホーム&キッチンに飛びます)

選ぶにあたってひっかかった点は、
ひとつには操作ボタン部分の詳細が不明(あちこち探してみるも拡大画像が見当たらず)→わりにあっさりした意匠でほっとしました(下の画像参照)。

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もうひとつは、ちょっとあまりにも安価(単品ではAmazonでの送料無料対象にも満たない)なので、この安さを反映しているのが収納ケースの仕上げの雑さ(かなりバリが残っています)ならばまったく構わないのですが、本体の耐久性にも関わっているのかどうか…これはもう使ってみないと判りません。

ところで、Amazonのレビューにある「変なにおい」はたしかにあります。
そういえば私の実家にある30年物のミキサーからも同じにおいがしたような。

卵減量版ニューヨークチーズケーキ

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3度目の挑戦です。

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(1回目:有望レシピ発見→)
(2回目:焼き色の調整→)

今回は卵を3個から1個に減らし、焼成温度もさらに低く130℃、90分間焼いてみました。

会心の出来でした。
切り口の見苦しさには目をつぶるとして、自家用としてはもうほぼ、うちが望む通りの食感、ねっとりと重くてさわやかな味。

ただ困ったことには、卵液をここまで減らすとタネがかなり重く、ハンドミキサーに相当な負荷がかかるらしいことです。
気のせいではなく、モーターの回転が鈍くなってしまいました。
おそらくフードプロセッサーならなにも問題はないのでしょうが…
とりあえずこれから3台目のハンドミキサー探しです。

(↓鯖家版ニューヨークチーズケーキの覚え書き:レシピ)

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