Archive for 4月, 2004

誰が何を裏切ったか

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『ジョーカー』…、いつまでたっても…、右腕がそろそろ限界なんだ…。

というわけで連続古処誠二、 『接近』。今度は沖縄が舞台で、やはり軍に蹂躙される「国民」(という表現も微妙。あまり使いたくない言葉です。意味が多すぎるからです)。軍(というよりも兵隊)に対する感情もはっきり二つに分かれていて、端的に示せば「畏怖」と「嫌悪」です。「嫌悪」が前面に押し出されうるのが本土と違うところですね。主人公の少年は前者。それゆえに裏切られる。二重に裏切られる。それはつまり「兵隊」からの裏切りと、「兵隊」からは裏切られなかったけど「戦争」から裏切られたのと。前者は失望、後者は絶望でした。少年視点よりも兵視点の方が感情移入できるな。年齢的な問題か。 『ルール』がいまのところいちばんです。

兄と妹

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笠井潔『天啓の宴』双葉社(単行本版)をたったいま読み終えました。結末がほぼ予感通りだったのが残念なのはともかくとして

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「正義とは何か」とは何か

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『ジョーカー』がいつまでたっても終わらないような気持ちになったので中断して、古処誠二『分岐点』双葉社。太平洋戦争終結間際の厭戦ムード蔓延する日本で、「自分で考えられる」少年が、「自分の意思で」犯す殺人。「自分で考えられる」が故に起きた悲劇であるとすればそれは、時代の所為なのか。時代が違っても少年は同じ行動をとったのだろうか。少年が現代に生きたなら、ちゃんと右翼になれただろうか。「誰もが勝利を疑わなかった」「教育が悪かった」などといった一枚岩の軍国主義では語れんなぁ。不思議と悲壮感は漂わない

本日の茶請け

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クッキーです。さつま揚げではありません。

クッキー

どうにもミステリ寄り

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松尾詩朗『彼は残業だったので』カッパノベルス。途中でわかってしまったよ。残業の彼ももう少しからむのかと思ったら。氷川透『密室ロジック』。確かにロジカルではあるが、じゃあ前半部は何だったのか。やるなら全編ロジカルにすべきなのではないか。

で、清涼院流水『ジョーカー』を読み始めました。ノベルス版の方。ごっついなぁ。二の腕鍛わりそう。網羅的だなぁ。僕はどちらかというと大ネタひとつで読める方なのだが、こういうのはこういうのでおもしろいのかなと。それこそ乱歩の『幻影城』というような趣向で。三大奇書プラス『匣の中の失楽』も意識されてるみたいなので、そのあたりがどうからむのかが楽しみでございます。まだまだ序盤の200ページ目ぐらい。『黒死館殺人事件』はともかく、『ドグラ・マグラ』と『虚無への供物』はもう一回読むかねぇ。「精神に異常を来す」とまではいかないけど、これを読んだときのことや読んだ頃のことはなぜだかはっきりと覚えているのです『ドグラ・マグラ』。完璧な作品だと思うですよ。

これは加賀の金沢か

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都市とは何か。都市とは土地であり住人であり習俗であり文化である。生活であり、旅である。つまり都市は記憶の集積である。都市の対極にあるのは国家であり、それは幻想的である。

だから、マルコ・ポーロがフビライに語るのは、空想の都市ではない。見えない都市は実在する。都市を実在させているのは、柱、矢印、人々の気分、月光、張り巡らされた糸、野菜売りの女、ナツメグや干しぶどう、スパゲッティの食べ残し、泣く子を罵る声、空気代わりの土、どれもこれも具体的なものばかりだ。

都市というのは記憶そのものである。マルコは言う「どの都市のお話を申し上げるときにも、私は何かしらヴェネツィアのことを申し上げておるのでございます。」

都市はマルコの報告の中にこそある。実際アグラウラなどは、語られているほどには存在していない。アグラウラを例えば東京だとか金沢だとか京都だとか言い換えても同じことである。京都は比叡山の向こうに存在しているが、僕がそこに京都があると語る以上には、その都市は存在しない。モリアーナの都城が荒唐無稽なのは、龍安寺の石庭が出鱈目なのに似ている。そう思えるのなら、どうやったってそうとしか思えないということだ。

そこでひとつ疑問を抱くのは、フビライはどこでマルコの報告を受けているのかということである。都市は語りや名前の中に存在する。フビライの都市は、マルコに語られるまでは、たいして存在していないのではないか。フビライはマルコの報告を受けて作った帝国地図帖の中で、マルコの報告を受けているのではないか。

だとすれば、フビライはすでに最終到達点である地獄の都市にたどりついていることになる。地獄を受け入れ、その一部となっている。東京や金沢や京都を思う僕らもすでに地獄の一部なのではないか。地獄のただ中にあって、何が、誰が地獄でないかを見分ける方法は、誰が教えてくれるのだろうか。

本日のおやつ

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暖かな陽気になってきたので、アイスクリームを作りました。

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折檻

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店主に内緒でココログにつづっていた読書日記をこちらに移設しました。「私に黙ってこんなまねしてたなんて、御前はいい度胸してるねぇ」と激しい折檻を受けました。ひ、ひぃ、お許しを!

そして僕らは途方にくれる

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裏表紙のあらすじから。

「二つの館に強制的に集められた七人の「プレーヤー」たちに「主催者」は命じるーー「今から起きる殺人事件の犯人を当てよ」ーーもちろん、被害者もプレーヤの中から選ばれる」

補足すると、館は「夏の館」「冬の館」と呼ばれ、殺人事件は、双方で同時進行的に起こる。それぞれの館に7人。そして相手の館よりも先に事件を解決しなければ、待っているのは死である。館同士は端末機を通じて接続されており、情報の交換は自由。出さなければもらえないし、かといって、出しすぎると自爆する、もちろんそのあたりはかけひきとなる。

状況としてはこれを彷彿とさせ、こっちの線もありうるな、と。また、最近はこんなのもあったので、「意外な犯人」という条件をクリアしようと思うと、どれかに抵触するのではないかとドキドキしたが、そういうことはなかった。

いつ殺されるか分からない、情報は最小限しか与えられない、と、タイトルも示すとおりの極限状況に置かれているにも関わらず、登場人物たちは妙に淡々としている。そのあたりに違和感を覚えつつも、サクサクと一気に読んでしまった。主人公(語り手)の環境があまりにも曖昧というか漠然というか「どうしたらいいのか分からない」感が強いので、作者はどうやって決着をつけるつもりなのだろう、ミステリとして、物語として、という少しいけずな興味がふつふつ沸いてくるのだ。特に「冬の館」側の情報が得られなさすぎる。

結末はといえば…。

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試行錯誤

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 レイアウトを変更しています。公開前にもかなりいろいろ試したので、かなりいろいろぐるぐるです。昨晩は文字コードを変更して、RSSを導入してみました。はい。よくわかってません。質問は禁止です。メニュー下部の「bk1デイリーランキング」がそれです。デイリーのランキングが刻一刻と更新されていくわけです。どういう仕組みなんでしょう。質問は禁止です。思わずクリックして本を購入してしまいました。思うつぼです。自分で買っても3%のポイントもらえるのが素敵です。新刊書って割引ないから、こういうのは貴重です。その意味で生協はすごかったなぁ。10%引きだもんなぁ。みすずフェアとかいって20%引きもやってたし。みすず書房も読まなくなったなぁ。学生時分を思い出してまた読むかねぇ。というわけで近々みすずフェアやります。読み倒します。むしろ読み倒されます。質問は禁止です。